メガネ女子日記

普通の主婦です

天国までもう一歩

主人公の幼少期から現在までの記憶を追いかける形で物語が進んでいくのですが、冒頭と最後に現在の主人公の様子が描かれていました。

 

今とは少し時代背景が異なる中で、変わらない母を想う子の気持ちと、子を想う母の気持ちが描かれています。何も完璧なばかりが幸せな家族ではなく、歪であっても苦しい時があっても本人達の心のどこかで互いを想いあっていられたならそれで幸せなのだと、そう教えてくれるような内容でした。

 

タイトルからだと一見死にまつわる話のようにも思えてしまうかもしれませんが、そうではなく彼らの目指すこの世における天国というものがあり、天国であるが故に期待が大きくそして手が届きにくい、そんな場所を目指して懸命に生きようとしている姿を描いた作品です。